「若者はステレオなんて買わない。iPodとBOSEのスピーカー
を買うんだ」-Steve Jobs

2004年02月12日
線速度-内周の音が悪いのはどうして?
片面びっちりに収録されてるレコードを持っていたら、曲の頭と終わり近くを聴き比べてみてください。外側のほうがいい音してませんか?これは線速度が変化するのが原因。
線速度とはこの場合、針が溝をトレースする際の速度をいいます(実際は溝が回ってくる)。30cm(12inch) のレコードの最外周は直径291mm、最内周は直径115.2mm(JIS規格による)。最外周における一回転の距離は直径x3.14で913.7mm、内周一回転は361.7mm。一回転に要する時間は一定で33rpmで約1.8秒(=60÷33.3)。
同じ1.8秒を記録するのに外周では91cmも使えるのに内周では僅か36cmとなるわけです。デジタルに例えるならば48kHzで録りはじめたのに、最後には22kHzに落ちている、というかんじ。
高音域の音溝は細かい振動として溝に記録しますが、内周に行くほど盤の進みが遅くなるので、溝が詰まってきて正確な形が描けなくなります。これがハイ落ちや歪みの原因。
エジソンはこれを嫌って、線速度が一定な円筒形の蝋管を記録媒体に選びましたが、大量生産&保管が容易な点でベルリナー式円盤形が勝っていたわけ。この辺の話はこばやしゆたかさんの記事@IT Mediaにもあります。
全体のレベルを下げることで、ハイだけ落ちていくアンバランスはある程度改善出来ますが、最内周には激しい曲は入れない方が無難です。昔のアルバムを思い出してみて下さい。各面最後の曲はメロウでしょ?
[初出2002.05.19のコラムを加筆訂正]
2004.02.13追記 説明を補足する画像をアップしました→「レコードの溝画像、外周と内周の違い」併せてご覧いただくことをお勧めします。
Posted by reco at 2004年02月12日 23:22 | TrackBackComments
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